
QST.Lab

QST.Labは、フランス・ストラスブールに拠点を置き、定量的感覚検査(QST)および疼痛研究のための高性能な機器を開発・製造している企業です。 主力製品である「TCS(Thermal Cutaneous Stimulator)」は、最大300°C/秒の速度で冷温刺激を提供し、迅速かつ正確な感覚閾値の測定を可能にします。また、MRI対応のデュアルプローブや視覚的アナログスケール(VAS)など、多彩なアクセサリーも提供しており、研究者や臨床医の多様なニーズに応えています。さらに、同社の製品は、冷刺激による接触誘発電位(Contact Cold Evoked Potentials: CCEPs)や熱刺激による接触誘発電位(Contact Heat Evoked Potentials: CHEPS)の測定にも適しており、疼痛研究の分野で高い評価を得ています。
QST.Lab(温冷刺激装置)
TCS II(Thermal Cutaneous Stimulator - 温冷皮膚刺激装置)

QST.LabのTCS IIはタッチスクリーンで簡単に操作できる温冷刺激装置です。
- 温度範囲:0℃~60℃(0.1℃刻み)
- 温度ランプ:0.1℃/秒~最大300℃/秒
- 絶対精度:0.1°C
- 相対精度:0.1°C
- 5つの独立した刺激ゾーン(それぞれ異なる温度で設定可能)
- オートキャリブレーション
- バッテリー駆動
- 4kgで持ち運びし易い
- メンテナンス不要
- 外部コンピュータによる駆動が可能
- 外部機器(脳波、心電図、MRI)へのトリガー供給


プローブ
すべてのプローブにはMRI対応版があります。
それぞれ異なる温度設定が可能な5つの独立した刺激ゾーンを備えています(T10とT14プローブ以外)。
T14(2部位刺激向け)

- プローブサイズ(L x W x H):6.6 x 5.2 x 4.7 cm
- 合計刺激表面:3.6cm2(プローブ1個分)
- 各ゾーンのサイズ:7.4 x 24.4 mm
- 速度:100°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T11(高感度QSTや長時間の刺激、MRI研究向け)

- プローブサイズ(L x W x H):6.6 x 5.2 x 4.7 cm
- 合計刺激表面:9cm2
- 各ゾーンのサイズ:7.4 x 24.4 mm
- 速度:100°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T10(小面積刺激向け、例:口腔内刺激)

- プローブサイズ(H x Dia.):16 x 0.8 cm
- 合計刺激表面:0.25cm2
- ゾーンのサイズ:5 x 5 mm(※ゾーンは1つのみ)
- 速度:150°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T09(長時間の刺激やMRI研究向け)

- プローブサイズ(L x W x H):6.6 x 4 x 4.4 cm
- 合計刺激表面:4.5cm2
- 各ゾーンのサイズ:7.4 x 12.2 mm
- 速度:100°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T08(QSTや温冷誘発電位向け)

- プローブサイズ(L x W x H):6.6 x 4 x 4.4 cm
- 合計刺激表面:4.5cm2
- 各ゾーンのサイズ:7.5 x 12 mm
- 速度:170°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T04(温冷誘発電位やサーマルグリルイリュージョン向け)

- プローブサイズ(L x W x H):6.6 x 4 x 4.4 cm
- 合計刺激表面:1.6cm2
- 各ゾーンのサイズ:3.2 x 9.9 mm
- 速度:300°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T03(温冷誘発電位向け)

- プローブサイズ(H x Dia.):10.5 x 4.4 cm
- 合計刺激表面:12cm2
- 各ゾーンのサイズ:3.2 x 2.4 mm x 3個
- 速度:300°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
T01(小面積刺激向け)

- プローブサイズ(H x Dia.):10.5 x 2.5 cm
- 合計刺激表面:0.4cm2
- 各ゾーンのサイズ:3.2 x 2.4 mm
- 速度:300°C/sec
- MRI用速度:75°C/sec
アクセサリー
MRI eVAS(MRI Compatible Visual Analag Scale - MRI対応ビジュアルアナログスケール)

光ファイバーケーブルでTCS IIと接続するMRI対応のビジュアルアナログスケールです。被験者はタッチパッド上で指をなぞることで、スキャナ背面に設置されたスケールから視覚的なフィードバックを得ることができます。
EVAS(Electronic Visual Analag Scale - ビジュアルアナログスケール)

ビジュアルアナログスケールを用いた感覚・痛み評価システムにより、非常にシンプルかつ直感的な方法で感覚・痛みを数値化することが可能です。触覚スライダー上の指の位置は、視覚フィードバック用のLEDを点灯させ、0から100までのデジタルスケールで記録し、TCSに送信します。
Digital to Analog Box(デジタル・アナログ変換ボックス)


TCSの温度データをリアルタイムに出力するデジタル・アナログ変換ボックスです。アクイジションシステムに接続し、生理・電気生理計測と同期させることができます。
温度プローブサポート


前腕(画像左)とふくらはぎ(画像右)にプローブを接触させるためのサポート器具です。MRI対応。
※T04, T08, T09プローブ対応
CPM Plate(CPM誘発条件刺激装置)


CPM誘発のための条件刺激を行う装置です。温度プローブと組み合わせて使用します。